尿失禁には、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁など、 いくつかのタイプがあり、 そのどれに当てはまるかによって対応が異なります。

 

まずはどのような場合に漏れが生じるのかを把握します。 腹圧性尿失禁に対しては骨盤底筋体操が有効ですが、 まちがって腹筋に力を入れてしまう例があり、 十分に指導を行う必要があります。

 

また、継続することが重要な治療であることを患者さんが十分理解できるように説明します。 退院後は尿漏れを気にしてなかなか外出もできなくなってしまうなど、 QOLを下げてしまう可能性があるため、 尿取りパッドの使用などの指導も併せて行います。

 

前立腺手術後の患者さんの場合には尿漏れが一時的なものであり、 多くの例では時間経過とともに改善が見込まれることを患者さんに伝えて、 不安を軽減してもらうように説明することが大切です。

 

(東邦大学医療センター 大橋病院 泌尿器科 )